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熟年再婚は死ぬまでの生活設計と財産分与計画を初めにきっちり立てる
子どもがいる人の熟年再婚の場合は、籍を入れる前に二人が死ぬまでの生活設計はもちろんのこと、それぞれの子どもへの財産分与はどうするのかなどアウトラインをきちんと決めておくことをおすすめします。
「遺物の整理に要するエネルギー」という「負の遺産」について
最近問題になっていることの1つに「親が亡くなった後の実家の片づけ問題」というものがあります。これは家そのものの処分をどうするのかということも指しますし、家の中の雑多な「物」すべての処分についても含みます。これは子どもが複数いる場合、誰が担当するにしても相当のエネルギーを必要とします。場合によっては、少々の遺産をもらっても引き合わないぐらいの膨大な作業ともなり得るものです。
先に死んでいく親の立場として「いささかの物は子どもに残してやるのだから、そういう雑用もまとめて何とかしてもらおう」などと軽く考えていては、子どもに迷惑がかかってしまうことになります。ここはぜひ「立つ鳥あとを濁さず」を実践し、自分自身の人生の幕切れをすっきりしたものに演出したいものです。
「不測の事態」が常に起こり得るのが世の中
例えばこういう場合はどうでしょうか。
あなたが男性だとして、子どもたちの反対を押し切って熟年再婚したとします。あなたはその再婚相手よりも先立ってしまいました。残された再婚相手も老齢で、物の片づけなどはあまりできません。それどころか、あなたが生きていたころは二人で協力して何とか日常生活を送ることができていましたが、あなたの死のショックも重なり、再婚相手は自分の日常生活もおぼつかなくなってきてしまいました。
自分の死後のパートナーの幸せを第一に
こういったことになってしまった場合、果たしてあなたの子どもたちは、自分たちの母親と同じように思ってあなたの再婚相手の老後の面倒を見てくれるものでしょうか? 老人福祉施設に入ることになった場合、お二人の預貯金や年金の額は十分なのでしょうか? ちょうど預貯金を使い果たしたところで再婚相手の寿命が訪れた場合、子どもたちから見ればあなたの遺産は見ず知らずの女性の老後の生活を保障するために使い果たされたことになり、子どもたちには少しも残らないかもしれませんが、そのことを全員が納得した上でスタートしたあなたの再婚生活だったのでしょうか?
また、このストーリーにさらにあなたの再婚相手の女性の子どもの存在も加わってきたら話はさらに複雑になっていきます。結果的に例えばわずか数年しか続かなかった再婚生活のために、多くの人を巻き込んで、家やお金のことがややこしくなってしまうと思えば、再婚に二の足を踏んでしまう人が多いこともうなずけます。
考え得る限りのことは実際に起こり得る
上に挙げたストーリーはあくまで1つの例です。10年、20年と二人そろって元気で楽しく過ごせる可能性だってもちろんあるわけですし、子どものうちの誰かが大出世してお金持ちになる可能性もあれば、あなたが宝くじに当たる可能性だってゼロではないでしょう。
反対に、子どもや孫、もしくはあなた自身が難病になってたくさんのお金を必要とする可能性だってありますし、あなたの子どもが事故に遭い、あなたとパートナーよりも先に介護が必要な状態になる可能性だってあります。
何が起きるかわからないこそ本質的なことが重要
「一寸先は闇」です。何が起こるかわからないのが人生ですから、やりたいことを「先にやった者勝ち」だということも言えます。
勝手な暴走は慎むべきですが、遠慮ばかりしていては自分の望みはかないません。
「若い者はこれからどのようにも自分の人生を切り開いていけるが、自分はもう終盤に差しかかっている。今までよく働いてきたのだから最後にこのくらいのごほうびがあってもいいだろう」と考えるなら、思い切って熟年再婚にゴーサインを出してはいかがでしょうか。
何より、そんなパートナーにめぐりあえたせっかくのチャンスは大切に生かしてこそ、人生の次の展開もさらによくなることが期待できるというものです。「人生は一度きり」、熟年こそこの言葉をかみしめて大切に日々を送り、間違いのない人生の選択をしたいものです。